教育関係

なぜ、今プログラミング教育?Vol,2

こんにちは。
昨日は、なぜ今小学校にプログラミング教育が導入されるのか?を掲載致しました。
今日は、その背景には何があり、日本では今何が起きているのか?をお話し致します。

目次

現在の日本のITスキル状況

そもそもITスキルとは何のことなのでしょうか。パソコン操作ができること?、エクセルが使えること?、ネット検索ができること? 多くの方はこの部分を勘違いしています。確かに、それらはITスキルではありますが、あくまで一部でしかありません。私も企業に属していたのでよくわかりますが、役職がある上司の方や、さほどパソコンに触れる機会が無い方は、この部分を誤解しがちです。企業で言うITとは、その企業の【いくつもあるプラットフォームを束ねる組織】でなくてはならないと私は考えています。

いま起きているIT革命は、IT製品の開発や消費というコンシューマ市場だけではなく、ビジネスの世界で起きています。日本の多くの会社はこのことを正しく認識できていません。いまだに個人の業務レベルの作業やパソコンの操作をITの技術者がやることと勘違いしています。いま大事なのはそれぞれの企業がITを個人レベルで理解し、それらを活用した売上拡大、生産性向上への取り組みを行わなくてはならない時期に差し迫ってきています。

例えば、1つの業務フローを遂行するのに、合計10数回のコピペ(copy&paste)が行われていたという事例があります。起案者がワードで書いた書類のデータを、ある部署ではエクセルに転記し、ある部署ではフレームメーカーに転記し・・・。そして基幹システムに転記している。それぞれの担当者は、パソコンが使え、アプリケーションソフトも使えています。しかし、それらは別々のソフトで行われていたので、自分の手元作業は効率化されても、会社全体としての業務フローで見ると連続性がなく共有されておらず、無駄な転記作業が発生し、ミスの原因にも繋がっています。つまり、「個人の作業のIT化」はできても、業務としてのIT化はできておらず、逆に全体の生産性の足を引っ張っている。これが現在のITレベルなのです。既に世界はインターネットでつながっています。

今、求められているのは、個人の業務レベルのITスキルではなく、企業全体の業務フローを見直すITです。情報をまとめ処理する力です。勘違いしている企業ほど、自分たちで雇ったはずのIT技術者を軽視し、『何をしているのか分からない』と言っています。ひどい会社では、IT技術者は売り上げを立てられないという方もいました。これでは、いつまで経っても業務の改善につながらず、IT技術者の力も発揮できません。

日本の生産年齢人口

さて、上記のことから日本のITリテラシーの現状はおわかりいただけたと思います。そして世界は既にITを駆使し、働き方や処理の仕方を変えてきています。日本との差はさらに拡大するものと思われます。しかし、日本も世界に追いつこうと政府が法を変えました。2020年大学入試改革です。

続く・・・。