レノボ・ジャパンは2020年12月15日、家庭における子ども専用PC(パソコン)に対する意識と利用状況に関する調査結果を公表した。子ども専用PCの所有率はコロナ前に比べ5%アップの39%が所有し、GIGAスクール政策やプログラミング学習の必須化の影響が考えられる。
調査は、全国の小中高校生の子どもをもつ男女3万4,818人を対象に、2020年10月27日~11月1日、インターネットを利用して行われた。子ども専用PCの所有率がコロナ前に比べ上昇した要因として、文部科学省が実施したGIGAスクール政策(小中学校で生徒児童にPC1人1台配備)および小学校でのプログラミング学習の必須化などが考えられ、2020年3月に行った同様の調査結果と比較し、GIGAスクール政策への認知(25%→43%)、プログラミング学習意欲(18%→44%)もそれぞれ大きく向上していることがわかった。
子どもから自分専用PCが欲しいと言われる頻度については、実際の所有率と同じ39%の保護者は「PCが欲しい」と言われた経験を持つ。一方、年齢別にみると所有率では低めだった小学生は欲しいと思っているがまだ買い与えられてない(1~3年生欲しい27%→保有21%、4~6年生欲しい34%→24%)となり平均を下回っている。
子どもに買い与えたきっかけは、「オンライン学習のために必要になったから」「学校の授業で使うようになるから」といった回答が上位を占め、コロナによる在宅学習が子ども専用PCの購入のきっかけとなっていると思われる。「子どもが使うことで家族共用の端末が手狭になってきたから」という回答も上位にあり、コロナにより家族が在宅作業・テレワークなどをする機会が増え、家庭内の大画面の情報端末が不足しているという状況も垣間見えた。
また、子どもに贈るお祝いとして聞いたところ、「PC」と回答した保護者は16%あり、かつて進学祝いの定番だった腕時計の20%に迫る人気となっている。レノボ・ジャパンは、生徒児童1人にPC1台を配備するGIGAスクール政策が実施され、プログラミング学習も始まり授業での利用が進んでいることも背景にあり、コロナ終息後においても子ども専用PCのニーズは継続すると考察。一方、小学生は自分専用PCが欲しいにも関わらず、所有率は20%台と高いとは言えない状況にある。コロナ禍で必要性を再認識され、今後GIGAスクールなど学習ツールとしてPC利用が進むことから、小学生の保護者の間にも自分専用PCを進学祝いのギフトなどで買い与える可能性があるとまとめている。